最終脚本に沿った編集、全ての未使用カットを網羅、
シド・ミードが描いたLAを完全再現!
ブレードランナー・ホワイトドラゴンカットはバージョン4から5へ!
最終脚本を忠実に再現
1981年2月23日付けの脚本が、ブレードランナーの最終脚本だ。
しかし、ポール・M・サイモンの「メイキング・オブ・ブレードランナー」によれば、フィルムの編集段階でいくつかの変更が行われた。
中でも特筆すべき変更は映画の流れが大きく変えられた次の3点だ。
- ゾーラの殺害からデッカードとレイチェルのラブシーンまで
- デッカードとレイチェルのラブシーンからセバスチャンのアパートまで
- デッカードとロイの死闘
「BladeRunner WhiteDragonCut ver.4」(以下「WDC4」と記載)では、AとCを脚本通りに変更
「BladeRunner WhiteDragonCut ver.5」(以下「WDC5」と記載)では、更にBを脚本通りに変更し、1981年2月23日付け脚本の完全再現を目指す。
シド・ミードが描いた2019年のロサンゼルス
シド・ミードがブレードランナーの為に描いたプロダクションスケッチの中には、2019年のロサンゼルスの姿を描いたものが多数ある。そのどれもがネオンが輝き綺羅びやかでありながら、重々しくダークな雰囲気を持つ。
映画の撮影にあたっては、シド・ミードのスケッチを元にリドリー・ヴィルが作られたが、それはスケッチのほんの一部を再現したに過ぎない。
WDC5では、シド・ミードが描いたリドリー・ヴィルのプロダクションスケッチの完全再現に挑戦し、2019年のロサンゼルスを余すことなく描ききる。
撮影されたなかったシーンを新たに創造
WDC4では、最終脚本にありながら予算等の問題で撮影されなかったシーンを完全再現した。
- アパートの天井に隠れるレオン
- 凍りついたチュウ
- ゾーラのスネークダンス 等
WDC5では「凍りついたチュウ」「ゾーラのスネークダンス」をリメイクし更なる高みを目指す。
万華鏡のように散りばめられた349個にも及ぶ追加カット
WDC4では、現在入手できる未使用カットのほぼ全てを本編に追加した。
追加した未使用カットには僅か1秒ほどの短いものも存在する。
追加に当たっては、当該カットが本編のどのシーンのものなのかを秒単位で見極めなければならず、カットの分類に数ヶ月の時間を要したが、最終的に追加されたカットは345カットにも及んだ。
WDC5では、WDC4で追加を断念した4カットを更に追加し、未使用カット全てを網羅する。
「全ての未公開カットを網羅したブレードランナーが観たい。」というブレラニアンの夢が今ここに実現するのだ。
こだわりのカラーコレクトとスクラッチ除去
追加した未使用カットは色調整されていないため、そのまま本編に組み込むと違和感が生じてしまう。そこで、WDC4では未使用カットを本編映像に合わせカラーコレクトを行なった。
そして、WDC5では未使用カットに付いたままになっているスクラッチ(フィルムの傷)の完全除去を実施
スクラッチ除去は専用ソフトで行わず、スクラッチひとつひとつを目で確認しながら手動で除去
除去に要する膨大な時間と引き換えに、WDC5は本編と追加シーンの違和感のない流れを手に入れる。