「ブレードランナー・ホワイトドラゴンカット5」では、デッカードが初登場するシーンの前にリドリーヴィル全体を映した俯瞰ショットが挿入されます。
CG部分のコンポジッションもほぼ完成し、ここら辺りでCGシーンから実写シーンへの切り替え部分をやってしまいます。可能な限り自然にCGから実写へと繋いでいきたいと思っています。
本来ならば、CGの動きを実写に合わせるために実写シーンをモーショントラッキングし、カメラの動きをシミュレーションします。
しかし、残念ながらBlender、Shake、AfterEffectsのどのトラッカーもブレードランナーのリドリーヴィルシーンの画面の動きをトラッキング出来ませんでした。なにせスモークと通行人が多すぎて、トラッカーがトラッキングポイントを見失ってしまうんです。
そこでやったのが手動トラッキング!10コマごとに手動で動きをトラッキングしました(笑)
また、カメラのレンズも建物のサイズも分からないため、全てのパーツが一発で実写と合うなんてことはありえません。そこで建物や看板などの主要パーツを全てばらばらにし、一つづつ手動でトラッキングしました。
最後に、出来上がったCGをAfterEffectsにインポートし実写と合成します、、、がっ!やはり微妙に位置と大きさがが合いません。たった5ピクセルずれただけで、CGから実写への切り替えが不自然になります。というわけで、ここでも1秒毎に手動で位置合わせを行いました。
また、CGをパーツ毎に時間差で切り替えることで、可能な限り自然にCGから実写に切り替わるようにしました。
本シーン作成にあたって、AfterEffectsで合成したレイヤーはスモークや雨も含めると118レイヤーにもなりました。また、CGから実写への切り替え部分の5秒のシーンを作るのにかかった日数は約1ヶ月
地道な作業で疲弊するかと思いきや、、、楽しかった〜!!!
素晴らしい! Great!! Wonderful!!!
ありがとうございます。光栄です!